アーリーリタイア・軽飛行機で空を飛ぶ

不労所得で資産を守ってのんびり暮らす

あーるだいなりじー:ブラック労働からの解放

あーるだいなりじー:ブラック労働からの解放

 

年金の破綻が話題になって久しく。「生涯現役」といいながら、職場の方で死ぬまで存続してくれるとはかぎらず。職を失い、頼みの年金も期待できない、どうしたら。。。という状況に追い込まれ、途方にくれないために、と世のメディアや金融機関はこぞって「投資のすすめ」を売り込んでいます。

でも、それは一方で、売り込まなければならないほど誰も投資をしていないことを意味しており。

ここまで給与所得による生活が危機に瀕しているのに、投資による所得にみんな怖がって手を出さないのはなぜでしょうか。

じつは、政府や企業、メディアが「建前上は売り込む一方、その実投資による破滅の恐怖をあおりまくっている」からなのです。

その理由の最も重要なのが「ブラックな政府と、これにつるんだブラックな主要企業にとって、社畜が投資で経済的な自由を獲得し、会社からいなくなられたら困る」というものです。

ブラックな政府と企業は、メディアとつるんで「投資は重要ですね」とまず国民の意識をひきつけておいて、次の一手で「投資というのは詐欺だ。手を出したら身代をなくすぞ」という情報とともに、本当に詐欺(まがい、とトーンダウンしておきますが)のような行為を一部の金融機関が行うのを黙殺して、一般の市民が「労働するしか所得のつてがなくなる」ように仕向けます。

政府の黙認を得て、悪徳金融機関は、詐欺まがいのような商品を市民に押し付けて搾取し、がっぽがっぽと大儲けしています。

Proyecto Cigarra3 蝉のプロジェクト3

Benedit, Luis – Maman Fine Art

 

 

どんなのが詐欺なのか、という一例について「たこ足の毎月分配型投資信託」があります。

米欧の一般常識では、投信信託だろうが株だろうが、「利益の分配(Dividend)」と「元本の償還(Amortization)」というものがはっきり分かれており。

欧米で「配当」と言えばすなわちDividendのことである。

たこ足のように、元本を切り崩すのは、「償還」すなわちAmortizationとなります。

欧米では、定期的に発表される報告書において、「配当」と「償還」を明記して報告しない金融機関の商品は買うべきではないという理解が普通です。

もちろん、コロナだの、将軍様のミサイルだの、突発的に配当のもととなる収入が途絶えたりマイナスになることはよくあります。しかし、このときに「この理由によって今回は配当しません」「この理由で今回は償還が生じます」としっかり顧客に言わなければなりません。

開設当初から元本切り崩しを前提とした商品を顧客に売りつけるなど言語同断である。

フェデリコ・ザンドメネギ、自転車での会合、1896年

https://www.artmajeur.com/ja/magazine/5-mei-shu-shi/atono-zi-zhuan-che/331030

 

 

ちゃんとした商品の例として、SHPH11があります。

すみません日本では売っていません。ブラジル居住者向けのブラジルのリートだからです。

このリートは、1999年の設立から2024年の8月まで、コロナショックで一時期(6か月くらいだったかな?)配当を0にしたほかは、25年間毎月配当を支払ってきました。

2024年7月15日のSHPH11一口の価格はR$899,99に上がっているので、R$4,30の配当は元本に比べ0.47%、年利で5%と、まあ低いけどまともだね、となります。

(僕自身の得ている配当は、1999年の発足当時にぼくが買った値段である、1口R$100に比べて、2004年8月で1口当たりR$4,30、すなわち毎月4.3%、1年で51%という数字になっています。悔しかったら、タイムマシンに乗って1999年へ買いに行けー!)

 

ここで重要なのは、25年間でSHPH11という銘柄が100から899.99まで値上がりしたことです。

単純には899%に見えますが、インフレを除く必要があるので、以下の公式計算機で算出します。

BCB - Calculadora do cidadão

 

 

この結果、2024年6月の時点で、インフレを考慮した金額はR$696.93となりました。

市場価格がR$899.99なので、25年間で899.99-696.93=R$203.06の上昇。

当初価格がR$100.00ですから、25年間で203%上昇したということである。

単純に計算すると、毎年203÷25=8.12%の上昇を見たということになります(インフレ抜きです)。

*念のため:複利計算だと、4.5%でスタートすると、25年目に201%になるらしい。

情報ソースはこちら→複利計算(元利合計) - 高精度計算サイト (casio.jp)

要すれば、インフレを超えて元本が温存され、かつ毎月ちゃんとまともな配当が振り込まれる投資信託が、日本にはないかもしれませんが、世界にはちゃんと存在しているということである。

上記はぼくが住んでいるブラジルの例ですが、USリートとかも該当するとの理解です(個別銘柄の成績などは持っていません。誰か知っている人がいたらご教示願えれば幸いです)。

要すれば、日本のように「毎月分配です」と表面上はさも魅力的に売り込んでおいて、その実「分配はしていますが、それは配当ではなく償還でした」というようなクズ商品を、これが常識です、と売りさばくほうがおかしいのです。

マネ≪キング・チャールズ・スパニエル犬≫

https://blog.goo.ne.jp/k-caravaggio/e/94946d54661cae44f564224d7ba77716

 

 

私は、「配当」と「償還」の差を知らない消費者が悪いとは思いません。こうした取り違えを促進するような商品を売りさばいて儲ける悪徳業者や、「これが投資をする人の末路です」と面白おかしく報道するメディア、そして「だから死ぬまで働きましょう」と誘導する企業や政府がクズなのです。

政府は、NISAだのなんだのと奨励しており。NISAじたいはまともとは思いますが、一方で政府の言うことのどこまでが「大本営発表」なのか、大いに危惧します。

今日の日本は、戦時中の末期に酷似してきています。

当時の政府は「国のため、人のため」という、しごくまっとうな理由で、国民に努力を要求しました。

これはアメリカも同じですが、日本の場合は「努力が足りない。もっと犠牲になれ」と

  • 万歳突撃
  • サイパンはじめ民間人を巻き込んだ集団自決
  • 特攻の強要

など、人道を無視した行いに及び。

アメリカも、特攻などとといった非人間的な攻撃を、はいそうですかと受け入れるわけにはいかず。人でない相手には人でない手段を使うしかない、と、原爆で日本人を一掃しようという挙に出ました。

ぼくは天皇信奉論者ではないけれど、天皇が終戦を政府に飲ませることで、なんとか滅亡を免れたと思っている一人です。念のため、ぼくも原爆許すまじと思っていますが、原爆を落とすのが許されざる行為であるとともに、落とさせるような行為を行わない、ということも重要だと考えています。

 

さて、令和の日本です。

などなど。

こうした人々は非国民なのでしょうか。

だとしたら、模範的な国民というのは、ブラック企業に命ぜられるままに、企業にしっぽを振ってますますブラックにしていく人々になるのでしょうか。

終戦後、アメリカ占領軍が、日本の軍人等に比べてよっぽど人間らしいまともな人たちだったことに多くの国民が愕然とし。占領軍の親玉であるマッカーサーは日本人の敬愛の対象となりました。

少なくとも、旧日本軍の解体と「蝉、自転車、犬、鴬」といった兵営内での非道な制裁の消滅が、どれほど当時の人たちの心をやわらげたことか。

令和の日本では、占領軍もマッカーサーもいません。戦後80年にもなって、日本をダメにしたのは進駐軍のせいだ、という言い訳はもうできません。

Boyan Dimitrov Blue Cerulean Warbler セルリアンブルーの鶯

https://www.saatchiart.com/art/Painting-Blue-Cerulean-Warbler-bird/893312/4325126/view

 

 

別の言い方をすれば、外部からの命令ではなくて、日本人の一人一人が自分の考えで行動できる時代になっているのです。

なぜできないか。行動の足かせは「経済的な不自由」

この記事は「経済的な自由」を得るために必須な知識である、R>G(あーるだいなりじー)すなわち、投資の所得は労働所得を上回る、ということについての話を書きたかったのですが、その前段の、投資はいいことですよ、悪いことではありませんよ、と説明する話でほとんど埋まってしまいました。

そこまで日本の人々はRつまり投資についてネガティブの見識を叩き込まれてしまっているということなのですね。

この記事を読んで「確かに労働だけではだめだ。勤め先や国家と自分が同等のネゴシエイターになるために、投資も重要だ」と理解いただけた読者がいるでしょうか?

一人でも、投資による経済的自由を得ることが、決して悪ではないし、かつ可能であるということに気づいていただければ幸いです。

というわけで、r>gのからくりについては、結局別の記事にします。

ではでは。。。

 

*このブログは、ワールドプレスHP「アーリーリタイア・軽飛行機で空を飛ぶ」のAmebloスピンオフです。以下、主要な項目のリンクに飛びます

◎精神世界:自己客観視の獲得からさらなる進化へ

◎経済的自由:まずは先立つものを。。。資産1億の達成

◎飛行機生活:小さな自家用機でいろいろ飛んでいます